2024.12.28

「麻布清掃協力会」のお話。

令和6年、2024年もあと少し。年末といえば大掃除。港区内のごみ収集・資源回収もあさって30日までということで、お部屋やお店の中も、まちなかも、美しく新年を迎えられればと思います。

江戸時代、循環型社会だったと言われる日本。その日本、江戸の町を受け継いだこの東京に、「清掃協力会」なるものがある、というのを、最近知りました。なんとこの麻布にも、「麻布清掃協力会」という、地域の有志の方々の集まりがあるそうです。(港区内には、赤坂青山清掃協力会があるほか、都内ほかの区にもいくつかの清掃協力会があります。)

「麻布地域の清掃事業の向上と円滑な運営を図り、区域内の美化と環境衛生の向上に寄与することを目的」としている団体で、港区役所と連携して活動されています。設立は昭和37年、1962年と言いますから、もう半世紀以上も活動を続けていることになります。

23区内の一般廃棄物のうち、可燃ごみ・不燃ごみは、23区が共同で運営する「東京二十三区清掃一部事務組合」(2000年3月31日までは都の運営による「東京都清掃局」。東京都清掃局が東京二十三区清掃一部事務組合に移管しなかった業務は東京都環境局が引継ぎ現存。)が処理をしていて、処理されたこれらのごみで再生できないものは、東京港にある、東京都環境局が管理している最終処分場に埋め立てられています。

先日、麻布清掃協力会の研修として、江東区内にある

・東京二十三区清掃一部事務組合の「不燃ごみ処理センター」「粗大ごみ破砕処理施設」

・東京都環境局の「中央防波堤外側埋立処分場」「新海面処分場」

の見学会が行われました。

23区内で出されたごみのうち、生ごみを含む可燃ごみは焼却処理をしますが、不燃ごみは基本的には細かく砕く破砕処理。そのなかには、スマートフォンなどのリチウムバッテリーのように、破砕すれば発火・爆発するものもありますので、破砕処理前にそういったものを取り除く安全化処理は、なんとすべて手作業。そもそも不燃ごみのなかから見つけ出すのが大変、といった印象です。店頭や役所等で行われている専用の回収に出せるなら、そうしたいところ。

また、一辺が30cm以上あるごみは、23区では(仮に45Lのごみ袋に入るものであったとしても)粗大ごみとして出すことになっているのですが、23区内の各地からこちらの施設に毎日運び込まれる量は、布団が1日約3,000枚(年間で約100万枚)、自転車が1日約500台(年間約20万台)。これだけでもかなりの量ですが、ほかにも家具や電化製品なども運び込まれています。なお、こちらに運び込まれるものはすべて、23区各区で再利用不能と判断されたもののみで、再利用可能なものは、港区ですと収集後に修理等がなされ、家具は港南にある「みなとリサイクル清掃事務所」で、自転車は芝の「リサイクル自転車作業販売所」で格安で販売されています。

埋立処分場は、一時期のような可燃ごみであっても燃やさずそのまま埋め立てている時代ではなくなったので、すぐにいっぱい埋めきってしまう、ということはなくなりましたが、それでも限りはありますので、いつかその日は必ず来ます。ごみを「減らせること」が大きなポイントと言えそうです。

ところで、埋め立てられている様子を見ていて大変気になったのが、「プラスチック」。見てください。こうして袋のかけらのようなものが土に埋まっています。これは、不燃ごみで出されたものが、破砕処理の結果、この状態でここに埋められているわけです。土にかえらないまま、何年も何十年もこうやって残り続けて。。。

もしこれ、可燃ごみで出していたら、プラスチックは燃えますから、灰になって土にかえってくれるでしょうに。。。

プラスチックは、全国的には「プラ」のマークを見つけて、容器包装の資源回収に出す、というのが原則ですが、とはいえ、いちいちそんな「プラ」マークを探すのも面倒。実はなんと港区では、そんな「プラ」があってもなくても、プラスチックであればまとめて週1回の資源回収日に出してかまわないのです!

その名も「資源プラスチック」。

「プラ」マークのないプラスチックで代表的なものは、プラスチック製の収納ボックス(金属類がついていない状態)。さきほど、一辺が30cm以上のものは粗大ごみとお伝えしましたが、プラスチック製品だけは例外で、60cm未満であれば粗大ごみにならず、資源プラスチックとして「無料で」回収してくれるのです!あと、私の場合は、使用済みの(インクの完全になくなった)ボールペンで、金属部分を外して、資源プラスチックに出したりもしています。

こういったちょっとした工夫でごみを減らせればいい。それと、商店等でプラスチックに特化した収集区分がない場合は、土にかえる様子を考えると不燃ごみではなく可燃ごみで出すのがいい。

きょうはそんなことをお伝えしたい、そんな記事でした。

麻布清掃協力会は、例年、港区立有栖川宮記念公園で行われている「エコライフ・フェアMINATO」でリユースにつながる活動もされています。

麻布あざぶえんさ〜PROFILE

加生 武秀

TAKEHIDE KASHO

加生 武秀

#世界を麻布につなぐ
#未来を歴史につなぐ
@takehidekasho

麻布を中心に日本全国、そして米国シアトルとの二拠点生活。AZABUをひたすら発掘します! 景色、食べ物、そしてみなさん、、、きょうも、満ちあふれたご縁に感謝です(^^)

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